第II巻 定義・命題目次
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
第II巻の定義・命題目次
作成:2006-07-28
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
定義DII-1
Πᾶν παραλληλόγραμμον ὀρθογώνιον περιέχεσθαι λέγεται ὑπὸ δύο τῶν τὴν ὀρθὴν γωνίαν περιεχουσῶν εὐθειῶν.任意の長方形は、直角を挟む二辺の積せき, περιέχω, productであるという。
定義DII-2
Παντὸς δὲ παραλληλογράμμου χωρίου τῶν περὶ τὴν διάμετρον αὐτοῦ παραλληλογράμμων ἓν ὁποιονοῦν σὺν τοῖς δυσὶ παραπληρώμασι γνώμων καλείσθω.そして、任意の平行四辺形に対して、その対角線を分割する平行四辺形の一つとその二つの補形を合わせたものをグノーモンぐのーもん, γνώμων, gnomonという。
命題II-1
二つの直線が与えられ、その一つの直線が任意の個数に分割されているとき、二つの直線の積である長方形の面積は、分割されていない直線と分割された直線の各部分の積である長方形の面積の和に等しい。命題II-10
直線が二等分され、それが任意に延長されるとき、延長部分を含めた全体の直線と延長部分上の正方形の和は、直線の半分上の正方形と残りの半分に延長部分を加えた直線上の正方形の和の二倍に等しい。数 学
積 せき, περιέχω, product第7巻の定義においてもこの語が数の積として使われていることから、これを積と訳すのが適当と思われる。このことから第II巻の著者が、現代数学の言葉で言えば、面積量は線長量のテンソル積であることを意識していたことがうかがえる。これについては『幾何学事始』第1章1.9節 面積論を参照のこと。
グノーモン ぐのーもん, γνώμων, gnomonEuclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888