命題II-5
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題II-5 直線が半分と不等分に分割されるとき、不等な部分どうしの積である長方形と半分と不等な部分どうしの差の上の正方形の和は、半分上の正方形に等しい。
作成:2006-08-03
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題II-5
Ἐὰν εὐθεῖα γραμμὴ τμηθῇ εἰς ἴσα καὶ ἄνισα, τὸ ὑπὸ τῶν ἀνίσων τῆς ὅλης τμημάτων περιεχόμενον ὀρθογώνιον μετὰ τοῦ ἀπὸ τῆς μεταξὺ τῶν τομῶν τετραγώνου ἴσον ἐστὶ τῷ ἀπὸ τῆς ἡμισείας τετραγώνῳ.直線が半分と不等分に分割されるとき、不等な部分どうしの積である長方形と半分と不等な部分どうしの差の上の正方形の和は、半分上の正方形に等しい。
(a+b)⊗(a-b) + b⊗b = a⊗a |
直線ABがCで半分に、Dで不等分に分割されるとき、ADとDBの積である長方形とCD上の正方形の和がCB上の正方形に等しいと主張する。
正方形CEFBをCB上に描き[命題I-46]、BEを結ぶ。DGをDを通り、CEとBFに平行に引く[命題I-31]。KMをHを通り、ABとEFに平行に引く[命題I-31]。AKをAを通り、CLとBMに平行に引く[命題I-31]。補形CHは補形HFに等しいから[命題I-43]、DMを両方に加えることによって、CMはDFと等しいことがわかる。ここで、ACがCBに等しいことから、CMはALに等しい[命題I-36]。よって、ALはDFに等しく、CHを両方に加えると、AHがグノーモンNOPに等しいことがわかる。ここでAHはADとDBの積であり、DHはDBに等しいから、グノーモンNOPはADとDBの積である長方形に等しい。CD上の正方形と等しいLGを両方に加えると、グノーモンNOPとLGの和は、ADとDBの積である長方形とCD上の正方形の和に等しい。グノーモンNOPとLGの和は、全体のCB上の正方形CEFBに等しい。したがって、ADとDBの積である長方形とCD上の正方形の和はCB上の正方形に等しい。
ゆえに、直線が半分と不等分に分割されるとき、不等な部分どうしの積である長方形と半分と不等な部分どうしの差の積である正方形の和は、半分上の正方形に等しい。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888