命題I-31
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-31 与えられた点を通り、与えられた直線に平行な直線を引くこと。
作成:2006-07-21
更新:2011-03-10

命題I-31

Διὰ τοῦ δοθέντος σημείου τῇ δοθείσῃ εὐθείᾳ παράλληλον εὐθεῖαν γραμμὴν ἀγαγεῖν.
 与えられた点を通り、与えられた直線に平行な直線を引くこと。
 Aを与えられた点、BCを与えられた直線とする。このとき点Aを通って直線ABに平行な直線を引くことが求められている。
 DをBC上の点とし、ADを結ぶ。角DAEが角ADCと同じになるように直線DA上のAから作図する[命題I-23]。そして、EAを延長して直線AFを引く。
 ADはBCとEFと交わる直線であり、錯角EADとADCが等しいから、直線EAFはBCと平行である[命題I-27]。
 ゆえに、直線EAFは与えられた直線BCに平行であり、与えられた点Aを通る。これが求められていたことであった。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888