命題VI-27
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題VI-27 同じ直線上にあるすべての平行四辺形から、その直線の半分の上にある平行四辺形に相似で相似に置かれた平行四辺形を取り去ったものの中で、その直線の半分の上にある平行四辺形が最大であり、それは取り去ったものと相似である。
作成:2007-02-03
更新:2011-03-10

命題VI-27

Πάντων τῶν παρὰ τὴν αὐτὴν εὐθεῖαν παραβαλλομένων παραλληλογράμμων καὶ ἐλλειπόντων εἴδεσι παραλληλογράμμοις ὁμοίοις τε καὶ ὁμοίως κειμένοις τῷ ἀπὸ τῆς ἡμισείας ἀναγραφομένῳ μέγιστόν ἐστι τὸ ἀπὸ τῆς ἡμισείας παραβαλλόμενον [παραλληλόγραμμον] ὅμοιον ὂν τῷ ἐλλείμματι.
 同じ直線上にあるすべての平行四辺形から、その直線の半分の上にある平行四辺形に相似で相似に置かれた平行四辺形を取り去ったものの中で、その直線の半分の上にある平行四辺形が最大であり、それは取り去ったものと相似である。
 ABを与えられた直線とし、Cで二等分されるとする[命題I-10]。ADは直線AB上にある平行四辺形から、ABの半分であるCB上の平行四辺形DBを取り去ったものである。このとき、AB上のすべての平行四辺形から、DBに相似で相似に置かれた平行四辺形を取り去ったものの中でADが最大であると主張する。なぜならば、AB上の平行四辺形AFを、DBに相似で相似に置かれた平行四辺形FBを取り去ったものとすれば、ADはAFより大きいからであると主張する。
 平行四辺形DBは平行四辺形FBに相似であるから、同じ対角線をもつ[命題VI-26]。それらの共通な対角線DBを引き、残りの作図をする。
 補形CFは補形FEに等しく[命題I-43]、平行四辺形FBは共通であるから、平行四辺形CHは平行四辺形KEに等しい。ここで、ACはCBに等しいから、平行四辺形CHは平行四辺形CGに等しい[命題VI-1]。よって、平行四辺形GCはEKに等しい。両方に平行四辺形CFを加えると、平行四辺形AFはグノーモンLMNに等しい。したがって、平行四辺形ADに等しい平行四辺形DBは平行四辺形AFより大きい。
 ゆえに、同じ直線上にあるすべての平行四辺形から、その直線の半分の上にある平行四辺形に相似で相似に置かれた平行四辺形を取り去ったものの中で、その直線の半分の上にある平行四辺形が最大であり、それは取り去ったものと相似である。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888