命題VI-26
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題VI-26
作成:2007-02-03
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題VI-26
Ἐὰν ἀπὸ παραλληλογράμμου παραλληλόγραμμον ἀφαιρεθῇ ὅμοιόν τε τῷ ὅλῳ καὶ ὁμοίως κείμενον κοινὴν γωνίαν ἔχον αὐτῷ, περὶ τὴν αὐτὴν διάμετρόν ἐστι τῷ ὅλῳ.平行四辺形から、それに相似で相似に置かれた一つの角を共有する平行四辺形を引いた図形は、全体と同じ対角線をもつ。
平行四辺形ABCDから、それに相似で相似に置かれた角DABを共有する平行四辺形AFを引いたとき、ABCDとAFは同じ対角線をもつと主張する。
もしそうでないとして、ABCDの対角線をAHCとする。GFをHまで延長する。HKをHからADとBCに平行に引く[命題I-31]。
ABCDはKGと同じ対角線をもつから、DA対ABはGA対AKに等しい[命題VI-24]。ABCDとEGの相似性より、DA対ABはGA対AEにも等しい。よって、GA対AKはGA対AEに等しいから、GAはAKとAEの両方に同じ比をもち、AEはAKに等しい[命題V-9]。これは短いものと長いものが等しいことになって、矛盾である。したがって、ABCDはAFと同じ対角線ももたないことはない。すなわち、平行四辺形ABCDと平行四辺形AFは同じ対角線をもつ。
ゆえに、平行四辺形から、それに相似で相似に置かれた一つの角を共有する平行四辺形を引いた図形は、全体と同じ対角線をもつ。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888