命題VI-23
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題VI-23 等角な平行四辺形は対応する辺どうしの比を合成した比をもつ。
作成:2007-01-03
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題VI-23
Τὰ ἰσογώνια παραλληλόγραμμα πρὸς ἄλληλα λόγον ἔχει τὸν συγκείμενον ἐκ τῶν πλευρῶν.等角な平行四辺形は対応する辺どうしの比を合成ごうせい, σύγκειμαι, composeした比をもつ。
ACとCFを角BCDとECGが等しいような等角な平行四辺形とする。このとき、平行四辺形ACとCFは対応する辺どうしの比を合成した比をもつと主張する。
BCをCGと同じ直線上に置く。そうするとDCもCEと同じ直線上に置かれる[命題I-14]。平行四辺形DGを完成させる。直線Kが引かれていて、BC対CGがK対Lと等しく、DC対CEがL対Mに等しいとする[命題VI-12]。
K対L、L対Mは各々辺の比BC対CG、DC対CEに等しい。ここで、K対MはK対LとL対Mの合成であるから、K対Mは対応する辺どうしの比の合成にも等しい。BC対CGは平行四辺形AC対CHに等しい[命題VI-1]。BC対CGはK対Lに等しいから、K対Lは平行四辺形AC対CHに等しい。さらに、DC対CEは平行四辺形CH対CFに等しい[命題VI-1]。DC対CEはL対Mに等しいから、L対Mは平行四辺形CH対CFに等しい。K対Lは平行四辺形AC対CHに等しく、L対Mは平行四辺形CH対CFに等しいから、等位比をとれば、K対Mは平行四辺形AC対CFに等しい[命題V-22]。K対Mは対応する辺どうしの比の合成に等しいから、平行四辺形AC対CFは対応する辺どうしの比の合成に等しい。
ゆえに、等角な平行四辺形は対応する辺どうしの比を合成した比をもつ。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888