命題I-33
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-33 平行で長さが等しい二つの直線の両端をそれぞれ結んだ二つの直線は、また平行で長さが等しい。
作成:2006-07-21
更新:2011-03-10

命題I-33

Αἱ τὰς ἴσας τε καὶ παραλλήλους ἐπὶ τὰ αὐτὰ μέρη ἐπιζευγνύουσαι εὐθεῖαι καὶ αὐταὶ ἴσαι τε καὶ παράλληλοί εἰσιν.
 平行で長さが等しい二つの直線の両端をそれぞれ結んだ二つの直線は、また平行で長さが等しい。
 ABとCDを長さが等しく平行な二つの直線とし、ACとBDを結ぶ。このとき、ACとBDがまた長さが等しく平行であると主張する。
 BCを結ぶとABとCDが平行で、BCがそれらと交わることから、錯角ABCとBCDは互いに等しい[命題I-29]。ABとCDが等しいことから、二辺AB、BCと二辺DC、CBがそれぞれ等しく、角ABCとBCDが等しいことから底辺ACとBDも等しく、三角形ABCと三角形BCD、そして残りの対応する角どうしも等しいことがわかる[命題I-4]。したがって、角ACBとCBDは等しく、直線BCが直線ACとBDと交わっており、その錯角になっていることから、ACとBDは平行で[命題I-27]、長さが等しい。
 ゆえに、平行で長さが等しい二つの直線の両端をそれぞれ結んだ二つの直線は、また平行で長さが等しい。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888