命題I-27
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-27 一つの直線が二つの直線と交わっていて、それらが作る錯角が等しいとき、その二つの直線は平行である。
作成:2006-07-18
更新:2019-02-04
更新:2019-02-04
命題I-27
Ἐὰν εἰς δύο εὐθείας εὐθεῖα ἐμπίπτουσα τὰς ἐναλλὰξ γωνίας ἴσας ἀλλήλαις ποιῇ, παράλληλοι ἔσονται ἀλλήλαις αἱ εὐθεῖαι.一つの直線が二つの直線と交わっていて、それらが作る錯角さっかく, ἐναλλὰξ γωνίας, alternate angleが等しいとき、その二つの直線は平行である。
直線EFが直線ABとCDと交わっており、錯角AEFとEFDが互いに等しいものとする。このとき、ABとCDが平行であると主張する。
もしABとCDが平行でないならば、BとDの方向かあるいはAとCの方向に延長すると交わる[定義I-23]。BとDの方向に延長して、点Gで交わるとしよう。そうすると三角形GEFにおいて、外角AEFと内対角EFGが等しいことになるが、これは矛盾である[命題I-16]。したがってABとCDはBとDの方向に延長しても交わることはない。同様にしてAとCの方向に延長しても交わることがないことを示すことができる。どの方向に延長しても交わることがないということを平行であるといった[定義I-23]。したがって、ABとCDは平行である。
ゆえに、一つの直線が二つの直線と交わっていて、それらが作る錯角が等しいとき、その二つの直線は平行である。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888