命題V-9
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題V-9 同じ量に対して同じ比をもつ量は互いに等しく、同じ量からの比が同じであるような量は互いに等しい。
作成:2006-09-24
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題V-9
Τὰ πρὸς τὸ αὐτὸ τὸν αὐτὸν ἔχοντα λόγον ἴσα ἀλλήλοις ἐστίν: καὶ πρὸς ἃ τὸ αὐτὸ τὸν αὐτὸν ἔχει λόγον, ἐκεῖνα ἴσα ἐστίν.同じ量に対して同じ比をもつ量は互いに等しく、同じ量からの比が同じであるような量は互いに等しい。
三つの量α,β,γにおいて次が成り立つ。
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AとBがCに対して同じ比をもつならば、AとBは等しいと主張する。
もしそうでなければ、AとBはCに対して同じ比をもつことはできない[命題V-8]。したがって、AはBに等しい。
次にCがAとBに対して同じ比をもつならば、AとBは等しいと主張する。
もしそうでなければ、CはAとBに対して同じ比をもつことはできない[命題V-8]。したがって、AはBに等しい。
ゆえに、同じ量に対して同じ比をもつ量は互いに等しく、同じ量からの比が同じであるような量は互いに等しい。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888