命題IV-2
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題IV-2 与えられた円に、与えられた三角形と等角な三角形を内接させること。
作成:2006-09-14
更新:2011-03-10

命題IV-2

Εἰς τὸν δοθέντα κύκλον τῷ δοθέντι τριγώνῳ ἰσογώνιον τρίγωνον ἐγγράψαι.
 与えられた円に、与えられた三角形と等角な三角形を内接させること。
 ABCを与えられた円、DEFを与えられた三角形とする。三角形DEFに等角な三角形を円ABCに内接させることが求められている。
 点Aで円ABCに接する直線GHを引く。角HACを点Aから直線AH上に角DEFに等しくなるようにとり、角GABを点Aから直線AG上に角DFEに等しくなるようにとる[命題I-23]。BCを結ぶ。
 直線AHが円ABCに接し、接点Aから円の内部に弦ACが引かれているから、その弦が接線となす角HACは対向する切片内の角に等しい[命題III-32]。HACはDEFに等しいから、角ABCはDEFに等しい。同じ理由で、ACBはDFEに等しい。したがって、残りの角BACも残りの角EDFに等しい[命題I-32]。
 ゆえに、与えられた円に、与えられた三角形と等角な三角形を内接されることができた。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888