命題I-40
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-40 面積が等しく、底辺が同一直線上にあって長さが等しい三角形が、同じ側にあれば同じ平行線に挟まれている。
作成:2006-07-24
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題I-40
Τὰ ἴσα τρίγωνα τὰ ἐπὶ ἴσων βάσεων ὄντα καὶ ἐπὶ τὰ αὐτὰ μέρη καὶ ἐν ταῖς αὐταῖς παραλλήλοις ἐστίν.面積が等しく、底辺が同一直線上にあって長さが等しい三角形が、同じ側にあれば同じ平行線に挟まれている。
三角形ABCとCDEの面積、底辺BCとCEがそれぞれ等しく、同じ側にあるとする。このとき、それらが同じ平行線に挟まれていると主張する。
もしそうでなければ、Aを通り、BEに平行な直線AFを引くことができる[命題I-31]。FEを結ぶ。そうすると三角形ABCとFCEの面積は等しい。なぜならば、同じ底辺BCをもち、同じ平行線BEとAFに挟まれているからである[命題I-38]。しかし、三角形ABCとDCEの面積は等しいから、DCEはFCEと等しく、大きいものが小さいものに等しいことになり矛盾である。したがって、AFはBEと平行ではない。同様にしてAD以外のどんな直線もBEと平行ではないことがわかる。よってADとBEは平行である。
ゆえに、面積が等しく、底辺が同一直線上にあって長さが等しい三角形が、同じ側にあれば同じ平行線に挟まれている。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888