命題I-39
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-39 底辺が共通で、同じ側にある面積が等しい三角形は同じ平行線に挟まれている。
作成:2006-07-23
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題I-39
Τὰ ἴσα τρίγωνα τὰ ἐπὶ τῆς αὐτῆς βάσεως ὄντα καὶ ἐπὶ τὰ αὐτὰ μέρη καὶ ἐν ταῖς αὐταῖς παραλλήλοις ἐστίν.底辺が共通で、同じ側にある面積が等しい三角形は同じ平行線に挟まれている。
ABCとDBCを底辺BCを共有し、同じ側にあり、面積が等しい三角形であるとする。このとき、この二つの三角形が同じ平行線に挟まれていると主張する。
ADを結び、ADとBCが平行であることをいう。
もしそうでないならば、AからBCに平行な直線AEを引くことができる[例題I-31]。そしてECを結ぶと、底辺BCを共有し、同じ平行線に挟まれるから三角形ABCとEBCの面積は等しい[命題I-37]。しかし、ABCはDBCと等しいから、DBCとDBCが等しい、つまり、小さいものが大きいものと等しいことになり、矛盾である。したがって、AEはBCと平行ではない。同様にしてAD以外のどんな直線もBCとは平行にならないことを示すことができる。
ゆえに、底辺が共通で、同じ側にある面積が等しい三角形は同じ平行線に挟まれている。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888