命題I-11
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-11 与えられた直線上の与えられた点から垂直な直線を立てること。
作成:2006-07-15
更新:2011-03-10

命題I-11

Τῇ δοθείσῃ εὐθείᾳ ἀπὸ τοῦ πρὸς αὐτῇ δοθέντος σημείου πρὸς ὀρθὰς γωνίας εὐθεῖαν γραμμὴν ἀγαγεῖν.
 与えられた直線上の与えられた点から垂直な直線を立てること。
 ABを与えられた直線、Cをその上の与えられた点とする。CからABに対して垂直な直線を立てることが求められている。
 AC上のどこかに点Dをとり、CEをCDと等しくする[命題I-3]。DE上に正三角形FDEを作り[命題I-1]、FCを結ぶ。この直線FCが与えられたAB上の与えられた点Cから引かれた垂直な直線であることを示す。
 DCはCEに等しく、CFは共通であり、二辺DC、CFは二辺EC、CFにそれぞれ等しい。さらにDFはFEに等しいから、角DCFと角ECFは等しく[命題I-8]、隣り合っている。直線上に別の直線が立ち、隣り合う角が等しいときが直角であった[定義DI-10]。よって角DCFとFCEは直角である。
 ゆえに、直線CFは与えられた直線AB上の与えられた点Cから立てられた垂直な直線である。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888