命題I-3
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-3 長さが異なる二つの直線が与えられたとき、長い方から短い方の長さを切り取ること。
作成:2006-07-13
更新:2011-03-10

命題I-3

Δύο δοθεισῶν εὐθειῶν ἀνίσων ἀπὸ τῆς μείζονος τῇ ἐλάσσονι ἴσην εὐθεῖαν ἀφελεῖν.
 長さが異なる二つの直線が与えられたとき、長い方から短い方の長さを切り取ること。
 ABとCを与えられた長さが異なる二つの直線とし、ABの方が長いものとする。このとき、ABからCの長さ分を切り取ることが求められている。
 ADをCと同じ長さのAから引かれた直線とする[命題I-2]。そして、Aを中心とし半径ADの円DEFを描く[公準P-3]。
 Aは円DEFの中心であるから、AEはADと等しい[定義I-15]。ここでCはADと等しいから、AEとCは共にADと等しく、よってAEはCと等しい[公理A-1]。
 ゆえに、与えられた二つの直線ABとCについて、AEは短い方の直線Cと等しく、長い方の直線ABを切り取る。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888