はしがき
著者:梅谷 武
『作図法演習』のはしがき。
作成:2010-10-05
更新:2011-03-08
更新:2011-03-08
2010年1月にToposNote Ver.1.2.5をInternet上で公開して以来、いろいろな経緯があり、ToposNote Ver.1.4.2までバージョンアップしました。これにより当初考えていた機能をすべて実装し、実際に自分で運用してみることができただけでなく、多くの人に評価していただいて貴重なご意見をうかがうことができました。また公開はしていませんが、ToposNoteにネットワーク機能を付与し、特定業務用に拡張したものを試作評価することもできました。
これらの経験から、これを実用的な道具として使うにはどうすればいいかということがより具体的にわかってきただけでなく、どのようなハードウェアをターゲットにすればいいのかということについても、徐々に見えてきました。
現在は、DirectXを搭載した携帯機器で動作可能なToposNote Ver.2の開発を始めています。このVer.2を開発するにあたって、まず最初に、Luaによる描画機能を整理・統合するということを行ないました。
Ver.1においては最終的な仕様が見えないままにさまざまな機能を実装していくという開発手法をとったために、似たような機能が違った形で実装され重複したり、LuaベースライブラリのインターフェースがややOpenGLに依存しすぎていて使いにくい面がありました。
今回、DirectXに移植するに当たって、描画インターフェースをより抽象化し、実装方法を統一することを試みました。これはまだ完全ではなくて、一部においてはDirectXを直接制御する必要があります。しかし、将来的にはOpenGLとDirectXの違いを完全に吸収する描画インターフェースを設計できる見通しがたってきました。
『作図法演習』は、このLuaベースの新しい描画インターフェースを使って、これまでさまざまな場所に書いてきた描画技法をまとめることを目的として書いているものです。
ToposNote第2版が公開されました。本文書の内容はこれに対応しています。
[4] 梅谷 武, ToposNote2マニュアル, pisan-dub.jp, 2010
Published by SANENSYA Co.,Ltd.