命題V-5
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題V-5 ある量と別の量、ある量から取り去る量と別の量から取り去る量のそれぞれが等倍であれば、ある量から取り去った残りの量と別の量から取り去った残りの量、ある量全体と別の量全体もそれぞれ等倍である。
作成:2006-09-21
更新:2011-03-10

命題V-5

Ἐὰν μέγεθος μεγέθους ἰσάκις ᾖ πολλαπλάσιον, ὅπερ ἀφαιρεθὲν ἀφαιρεθέντος, καὶ τὸ λοιπὸν τοῦ λοιποῦ ἰσάκις ἔσται πολλαπλάσιον, ὁσαπλάσιόν ἐστι τὸ ὅλον τοῦ ὅλου.
 ある量と別の量、ある量から取り去る量と別の量から取り去る量のそれぞれが等倍であれば、ある量から取り去った残りの量と別の量から取り去った残りの量、ある量全体と別の量全体もそれぞれ等倍である。
 二つの量α,βと任意の自然数m∈ℕについて次が成り立つ。
mα - mβ = m(α - β)
 ある量ABと別の量CD、ある量から取り去る量AEと別の量から取り去る量CFがそれぞれ等倍であるとき、ある量から取り去った残りの量EBと別の量から取り去った残りの量FD、ある量全体ABと別の量全体CDもそれぞれ等倍であると主張する。
 AEのCFによる倍数が、EBのCGによる倍数に等しくなるようにするとAE、EBはCF、GCのそれぞれ等倍であるから、AE、ABはCF、GFのそれぞれ等倍である[命題V-1]。AE、ABはCF、CDのそれぞれ等倍であったから、ABはGFとCDの各々と同じ倍数の倍量である。したがって、GFはCDに等しい。CFを両方から取り去ると、残りGCは残りFDに等しい。AE、EBはCF、GCのそれぞれ等倍であり、GCはDFに等しいから、AE、EBはCF、FDのそれぞれ等倍である。AE、ABはCF、CDのそれぞれ等倍であるという仮定から、EB、ABはFD、CDのそれぞれ等倍であり、残りEBと残りFD、全体ABと全体CDのそれぞれ等倍である。
 ゆえに、ある量と別の量、ある量から取り去る量と別の量から取り去る量のそれぞれが等倍であれば、ある量から取り去った残りの量と別の量から取り去った残りの量、ある量全体と別の量全体もそれぞれ等倍である。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888