命題V-11
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題V-11 同じ比に等しい比どうしは互いに等しい。
作成:2006-09-25
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題V-11
Οἱ τῷ αὐτῷ λόγῳ οἱ αὐτοὶ καὶ ἀλλήλοις εἰσὶν οἱ αὐτοί.同じ比に等しい比どうしは互いに等しい。
六つの量α,β,γ,δ,ε,ζにおいて次が成り立つ。
α:β = γ:δ, γ:δ = ε:ζ ⇒ α:β = ε:ζ |
A対BがC対Dに等しく、C対DがE対Fに等しいならば、A対BはE対Fに等しいと主張する。
G、H、KをA、C、Eのそれぞれ等倍、L、M、NをB、D、Fのそれぞれ等倍とする。
A対BはC対Dに等しく、G、HはA、Cのそれぞれ等倍、L、MはB、Dのそれぞれ等倍であるから、GとL、HとMの大小及び相等関係が一致している[定義DV-5]。C対DはE対Fに等しく、H、KはC、Eのそれぞれ等倍、M、NはD、Fのそれぞれ等倍であるから、HとM、KとNの大小及び相等関係が一致している[定義DV-5]。したがって、GとL、KとNの大小及び相等関係も一致しているから、A対BはE対Fに等しい[定義DV-5]。
ゆえに、同じ比に等しい比どうしは互いに等しい。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888