命題IV-14
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題IV-14 与えられた等辺で等角な五角形に円を外接させること。
作成:2006-09-18
更新:2011-03-10

命題IV-14

Περὶ τὸ δοθὲν πεντάγωνον, ὅ ἐστιν ἰσόπλευρόν τε καὶ ἰσογώνιον, κύκλον περιγράψαι.
 与えられた等辺で等角な五角形に円を外接させること。
 ABCDEを与えられた等辺で等角な五角形とする。五角形ABCDEに円を外接させることが求められている。
 角BCDとCDEを直線CFとDFによってそれぞれ二等分する[命題I-9]。直線CFとDFの交点Fから点B、A、Eへ直線FA、FB、FEを結ぶ。前命題と同じようにして、CBA、BAE、AEDが直線FB、FA、FEにより、それぞれ二等分されることを示すことができる。角BCDはDCEに等しく、FCDはBCDの半分で、CDFはCDEの半分であるから、FCDはFDCに等しく、辺FCは辺FDに等しい[命題I-6]。同じようにして、FB、FA、FEの各々もFCとFDの各々に等しいことを示すことができ、五つの直線FA、FB、FC、FD、FEは互いに等しい。Fを中心にして、半径がFA、FB、FC、FD、FEのいずれかの円を描けば、それは残りの点をすべて通り、外接する。
 ゆえに、与えられた等辺で等角な五角形に円を外接させることができた。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888