命題I-41
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-41 平行四辺形と三角形が底辺を共有し、同じ平行線に挟まれているならば、平行四辺形の面積は三角形の面積の二倍である。
作成:2006-07-24
更新:2011-03-10
更新:2011-03-10
命題I-41
Ἐὰν παραλληλόγραμμον τριγώνῳ βάσιν τε ἔχῃ τὴν αὐτὴν καὶ ἐν ταῖς αὐταῖς παραλλήλοις ᾖ, διπλάσιόν ἐστι τὸ παραλληλόγραμμον τοῦ τριγώνου.平行四辺形と三角形が底辺を共有し、同じ平行線に挟まれているならば、平行四辺形の面積は三角形の面積の二倍である。
平行四辺形ABCDと三角形EBCが底辺を共有し、同じ平行線BCとAEに挟まれているとする。このとき、平行四辺形ABCDの面積が三角形BECの面積の二倍であると主張する。
ACを結ぶと、三角形ABCの面積は三角形EBCの面積は等しい。なぜならば、同じ底辺BCをもち、同じ平行線BCとAEに挟まれているからである[命題I-37]。ここで、平行四辺形ABCDの面積は三角形ABCの面積の二倍である。なぜならば、対角線ACによって前者が二等分されるからである。したがって、平行四辺形ABCDの面積は三角形EBCの面積の二倍である。
ゆえに、平行四辺形と三角形が底辺を共有し、同じ平行線に挟まれているならば、平行四辺形の面積は三角形の面積の二倍である。これが証明すべきことであった。
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888