命題III-34
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題III-34 与えられた円から、与えられた直線角に等しい角をその中に含む切片を切り取ること。
作成:2006-09-12
更新:2011-03-10

命題III-34

Ἀπὸ τοῦ δοθέντος κύκλου τμῆμα ἀφελεῖν δεχόμενον γωνίαν ἴσην τῇ δοθείσῃ γωνίᾳ εὐθυγράμμῳ.
 与えられた円から、与えられた直線角に等しい角をその中に含む切片を切り取ること。
 ABCを与えられた円、Dを与えられた直線角とする。円ABCから直線角Dに等しい角をその中に含む切片を切り取ることが求められている。
 EFを点BでABCに接するように引く。点BからFB上に角FBCが角Dに等しくなるように弦を張る[命題I-23]。
 直線EFは円ABCに接し、接点Bから円の内部に弦BCが引かれているから、その弦が接線となす角FBCは対向する切片内の角BACに等しい[命題III-32]。ここで、FBCはDに等しいから、BACはDに等しい。
 ゆえに、切片BACは直線角Dに等しい角をその中に含み、与えられた円ABCから切り取られたものである。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888