ftexを動かす
著者:梅谷 武
作成:2014-05-23
更新:2014-05-23
 ftexとはテキストファイルをHTMLファイルへ変換するフリーソフトです。
 テキストはLaTeXのように書きますが、LaTeXではありません。FormedTextというWeb文書向けの構造化テキスト規約に従って書きます。
 ftexを使うにはLaTeXをすでに導入し、その使い方を習得していることが望ましいのですが、この文書ではLaTeXをまだ導入していない読者のために、インストールの仕方から説明します。
 ftexは32bit Windowsのコンソール上で動作します。ftexを使うには次のものが必要になります。
  1. ftex.exe
  2. nmake.exe
  3. テキストエディタ(UTF-8で編集できるもの)
 ftexの実行ファイルです。ベクターから無償で入手できます。
 nmakeはUNIXのmakeのWindows版で、Microsoftのサイトから無償で入手できます。この使い方を詳細に説明するnmakeリファレンスも同社サイトにあります。
 これはプログラムによる一連の作業を自動化するツールで、メイクファイルと呼ばれる、目的となる成果物ファイルとそれを作るために必要なデータファイルとの依存関係を表わす記述ブロックの集まりから成るテキストファイルを用意し、その情報を元にして自動的に成果物を作成するものです。
 記述ブロックは次のように先頭行から始まるターゲットと':'で区切られた0個以上の空白文字で区切られた依存ファイル列から成る依存関係行とコマンドブロックから成ります。
<成果物>: <依存ファイル>
    <コマンドブロック>
成果物が存在しないか、成果物のタイムスタンプが依存ファイルのタイムスタンプより古いときにコマンドブロックが実行されます。
 makeやnmakeの使い方についてはインターネット上に様々な解説があります。
 使い慣れたものがあればそれを使ってください。
 新しく使い始める場合は、長時間使う道具なので使いやすいものを選んでください。
 ftex.exeやnmake.exeをインストールするには、
  1. 導入用ディレクトリを作成する。
  2. 導入用ディレクトリに実行ファイルをコピーする。
  3. 導入用ディレクトリを環境変数Pathに追加する。
という作業が必要ですが、すでにLaTeXを導入している場合は、その導入用ディレクトリを利用します。そうでない場合は、例えばc:\usr\local\binという導入用ディレクトリを作成し、そこへftex.exeとnmake.exeをコピーします。
 環境変数は、例えばWindows 7であれば、スタート→コンピューターを右クリックし、プロパティ→システムの詳細設定で設定できます。今の場合、環境変数Pathの先頭にc:\usr\local\binを追加してください。
 インターネット上でOS別の環境変数設定の仕方を調べることができます。
 インストールがうまくいったかどうかはコマンドプロンプトを起動し、次のように確認することができます。
C:¥Users¥test>ftex -h
 
usage: ftex [option] input output
 -x output XML
 -c output contents
 -i output index
 -v version
 -h help
 
 
C:¥Users¥test>ftex -v
ftex Ver.2.7.0 2014-05-17 by Takeshi Umetani
 
C:¥Users¥test>
 ftexはftex_2.7.0.zipというZIP圧縮されたファイルとして配布されます。
 これを解凍すると次のようなディレクトリ構造が展開されます。
ftex_2.7.0 ─┬─ bin/
            │   │
            │   └─ ftex.exe		実行ファイル
            │
            ├─ ftex_sample/		ftexサンプル
            │   │
            │   ├─ dic/		ラテン語辞書
            │   :
            │
            ├─ imegaes/		ftexマニュアル:画像
            │
            ├─ styles/		ftexマニュアル:スタイルファイル
            │
            ├─ filelist.txt		ftexマニュアル:目次生成用リスト
            │
            ├─ FormedText2_1.ftx	ftexマニュアル:1章(ftx形式)
            │
            ├─ FormedText2_1.html	ftexマニュアル:1章(html形式)
            │
            ├─ FormedText2_2.ftx	ftexマニュアル:2章(ftx形式)
            │
            ├─ FormedText2_2.html	ftexマニュアル:1章(html形式)
            │
            ├─ FormedText2_3.ftx	ftexマニュアル:3章(ftx形式)
            │
            ├─ FormedText2_3.html	ftexマニュアル:1章(html形式)
            │
            ├─ FormedText2_4.ftx	ftexマニュアル:4章(ftx形式)
            │
            ├─ FormedText2_4.html	ftexマニュアル:1章(html形式)
            │
            ├─ FormedText2_5.ftx	ftexマニュアル:5章(ftx形式)
            │
            ├─ FormedText2_5.html	ftexマニュアル:1章(html形式)
            │
            ├─ FormedText2_6.ftx	ftexマニュアル:6章(ftx形式)
            │
            ├─ FormedText2_6.html	ftexマニュアル:1章(html形式)
            │
            ├─ index.html		ftexマニュアル:目次(html形式)
            │
            ├─ makefile		ftexマニュアル:メイクファイル
            │
            ├─ menu.js		ftexマニュアル:メニュー(javascript形式)
            │
            ├─ Readme.ftx		ftexマニュアル:リリースノート(ftx形式)
            │
            ├─ Readme.html		ftexマニュアル:リリースノート(html形式)
            │
            └─ Readme.txt		ftexの配布物リスト
 ftex_2.7.0というディレクトリ全体は、ftexマニュアル:FormedTextを作成するための作業ディレクトリと同じ構造になっています。ftexによる文章作成の具体例として参考にしてください。
 ftex_2.7.0\binに実行ファイル:ftex.exeが入っています。
 ftex_2.7.0\ftex_sampleはftexの使い方を説明するための簡単なサンプルです。この中にラテン語辞書が入っています。
 サンプルについては次章で解説します。
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