5.5節 χ2分布
著者:梅谷 武
語句:χ2分布
χ2分布について述べる。
作成:2012-02-18
更新:2012-02-26
χ2分布
χ(n)に従う確率変数
Xの積率母関数を求める。
とおく。
ここで
y ≡ (β-t)xとおくと、
x = y/(β-t)であり、
独立な確率変数
X, Yがそれぞれ
χ2分布
χ2(n1), χ2(n2)に従っているとき、それらの和
Z ≡ X + Yは
χ2分布
χ2(n1+n2)に従う。
証明
MZ(t) = MX(t)MY(t) = (1-2t)-(n1+n2)/2
|
■
確率変数
Xが標準正規分布
N(0,1)に従うとき、確率変数
Y = X2は
χ2分布
χ2(1)に従う。
証明
μXは次の密度関数
f(x)をもつ。
f(x) = | | exp - | |
|
P(Y ≦ y) = P(-√y ≦ x ≦ √y)より、
ここで変数変換
y = x2を行なう。
y ≧ 0で
x = √yを逆関数としてもつから、
となり、確率変数
Yは次の密度関数
g(y)をもつ。
ここで、変数変換
x = t2により
Γ | | = | | =
2 | | = √π
|
よって
g(y)は
Γ(1/2,2)すなわち
χ2(1)の密度関数である。
■
独立な確率変数
Xi, i = 1,⋯,nがそれぞれ正規分布
N(mi,σi2)に従っているとき、それらを標準化した平方和
は自由度
nの
χ2分布
χ2(n)に従う。
証明
が標準正規分布
N(0,1)に従うことと
χ2分布の再生性より。■
χ2(n), n = 2, 3, 4, 5を描く。
x <- seq( 0, 20, 0.1 )
plot( x, dchisq( x, 2, log=FALSE ),
type="l", xlab="", ylab="" )
points( x, dchisq( x, 3, log=FALSE ), type="l", col="red" )
points( x, dchisq( x, 4, log=FALSE ), type="l", col="green" )
points( x, dchisq( x, 5, log=FALSE ), type="l", col="blue" )
legend( 15, 0.5,
legend = c( "n = 2", "n = 3", "n = 4", "n = 5" ),
col = c("black","red","green","blue"),
lty = 1 )
数 学
χ2分布 かいじじょうぶんぷ, χ
2 distribution