4.2節 Bernoulli分布
著者:梅谷 武
語句:Bernoulli試行,Bernoulli分布
離散的現象のもっとも基本的な構成要素であるBernoulli試行とその分布について述べる。
作成:2012-01-21
更新:2012-02-12

定義4.2.1.1 Bernoulli試行

 根元事象が成功か失敗かの二通りであり、成功確率pが与えられるような試行をBernoulli試行べるぬーいしこう, Bernoulli trialという。
 Bernoulli試行において成功を1、失敗を0という数で表現する。

標本空間

ΩB { 0, 1 }

事象族

FB 2ΩB { ΩBの部分集合全体 }
0<p<1を成功確率とすると各根元事象に対する確率は次のようになる。
p(ω) = lc72
p,
ω
=
1
q ( 1 - p),
ω
=
0

確率測度

PB(A)
 

ω ∈ A
p(ω)
, A ∈ FB
B,FB,PB)上の実確率変数Xとして次のものを考える。

確率変数

X(ω) lc72
1,
ω
=
1
0,
ω
=
0
 分布μXは次のようになる。これをBernoulli分布べるぬーいぶんぷ, Bernoulli distributionという。

分布

μX = qδ0 + pδ1

平均

m =
 
 

x(qδ0 + pδ1)(dx)
= q∙0 + p∙1 = p

分散

σ2 =
 
 

(x-p)2(qδ0 + pδ1)(dx)
= qp2 + p(1-p)2 = p(1-p)
数  学
Bernoulli試行 べるぬーいしこう, Bernoulli trial
Bernoulli分布 べるぬーいぶんぷ, Bernoulli distribution