命題VI-9
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題VI-9 与えられた直線から指定された比の部分を切り取ること。
作成:2006-12-10
更新:2011-03-10

命題VI-9

Τῆς δοθείσης εὐθείας τὸ προσταχθὲν μέρος ἀφελεῖν.
 与えられた直線から指定された比の部分を切り取ること。
 ABを与えられた直線とする。ABから指定された比の部分を切り取ることが求められている。
 三分の一が指定されたとする。ACを点AからABに任意の角度で引かれた直線とする。AC上に任意の点Dをとり、DEとECをADに等しくとる[命題I-3]。BCを結び、DFをDからそれに平行に引く[命題I-31]。
 FDは三角形ABCの一辺BCに平行であるから、CD対DAはBF対FAに等しい[命題VI-2]。そして、CDはDAの二倍である。したがって、BFもまたFAの二倍であり、BAはAFの三倍である。
 ゆえに、指定された三分の一の部分AFが与えられた直線ABが切り取られた。これが求められていたことであった。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888