命題VI-30
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題VI-30 与えられた直線を外中比に分割すること。
作成:2007-02-25
更新:2011-03-10

命題VI-30

Τὴν δοθεῖσαν εὐθεῖαν πεπερασμένην ἄκρον καὶ μέσον λόγον τεμεῖν.
 与えられた直線を外中比に分割すること。
 ABを与えられた直線とする。このとき、ABを外中比に分割することが求められている。
 BCをAB上の正方形とし[命題I-46]、平行四辺形CDを、AC上に、BCに等しく、BCに相似なADを加えたものとする[命題VI-29]。
 BCは正方形であるから、ADも正方形である。BCはCDに等しいから、長方形CEを両方から取り去ると、残りのBFはADに等しく、等角である。よって、等積で等角な平行四辺形において、等しい角を挟む辺どうしは反比例するから[命題VI-14]、FE対EDはAE対EBに等しい。FEはABに等しく、EDはAEに等しい。したがって、BA対AEはAE対EBに等しい。さらにABはAEより大きいから、AEはEBより大きい[命題V-14]。
 ゆえに、直線ABは点Eにおいて外中比に分割され、AEはその大きい部分である。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888