命題VI-10
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題VI-10 与えられた分割されていない直線を与えられた分割された直線と同じように分割すること。
作成:2006-12-10
更新:2011-03-10

命題VI-10

Τὴν δοθεῖσαν εὐθεῖαν ἄτμητον τῇ δοθείσῃ τετμημένῃ ὁμοίως τεμεῖν.
 与えられた分割されていない直線を与えられた分割された直線と同じように分割すること。
 ABを与えられた分割されていない直線とし、ACを点DとEで分割された直線で、点AからABに任意の角度で引かれているとする。CBを結ぶ。DFとEGをDとEからBCに平行に引き、DHKをDからABに平行に引く[命題I-31]。
 FHとHBは平行四辺形であり、DHはFGに等しく、HKはGBに等しい[命題I-34]。直線HEは三角形DKCの一辺KCに平行に引かれているから、CE対EDはKH対HDに等しい[命題VI-2]。KHはBGに等しく、HDはGFに等しいから、CE対EDはBG対GFに等しい。また、FDは三角形AGEの一辺GEに平行に引かれているから、ED対DAはGF対FAに等しい[命題VI-2]。したがって、CE対EDはBG対GFに等しく、ED対DAはGF対FAに等しい。
 ゆえに、与えられた分割されていない直線ABは与えられた分割された直線ACと同じように分割することができた。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888