命題V-10
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題V-10 同じ量に対してより大きい比をもつ量はより大きく、同じ量からの比がより大きい量はより小さい。
作成:2006-09-24
更新:2011-03-10

命題V-10

Τῶν πρὸς τὸ αὐτὸ λόγον ἐχόντων τὸ μείζονα λόγον ἔχον ἐκεῖνο μεῖζόν ἐστιν: πρὸς ὃ δὲ τὸ αὐτὸ μείζονα λόγον ἔχει, ἐκεῖνο ἔλαττόν ἐστιν.
 同じ量に対してより大きい比をもつ量はより大きく、同じ量からの比がより大きい量はより小さい。
 三つの量α,β,γにおいて次が成り立つ。
α:γ > β:γ
α > β     
γ:β > γ:α
β < α
 A対CがB対Cより大きいならば、AはBより大きいと主張する。
 もしそうでなければ、AはBに等しいかあるいはより小さいかのどちらかである。AとBはCに対して同じ比をもっていないから、AとBは等しくない[命題V-7]。また、もしAがBより小さければA対CがB対Cより小さくなるから[命題V-8]、AはBよりより小さくない。したがって、AはBより大きい。
 次にC対BがC対Aより大きいならば、BはAより小さいと主張する。
 もしそうでなければ、BはAに等しいかあるいはより大きいかのどちらかである。CはAとBに対して同じ比をもっていないから、AとBは等しくない[命題V-7]。また、もしBがAより大きければC対BがC対Aより小さくなるから[命題V-8]、BはAよりより大きくない。したがって、BはAより小さい。
 ゆえに、同じ量に対してより大きい比をもつ量はより大きく、同じ量からの比がより大きい量はより小さい。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888