命題III-30
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題III-30 与えられた弧を二等分すること。
作成:2006-09-11
更新:2011-03-10

命題III-30

Τὴν δοθεῖσαν περιφέρειαν δίχα τεμεῖν.
 与えられた弧を二等分すること。
 ADBを与えられた弧とするとき、ADBを二等分することが求められている。
 ABを結び、Cで二等分する[命題I-10]。CからABに垂直にCDを立てる[命題I-11]。ADとDBを結ぶ。
 ACはCBに等しく、CDは共通であるから、二辺AC、CDと二辺BC、CDはそれぞれ等しく、角ACDとBCDはともに直角であるから等しい。したがって、底辺ADと底辺DBは等しい[命題I-4]。等しい円の等しい弦は等しい弧を切り取り、大きい弧は大きい弧に小さい弧は小さい弧に等しく[命題III-28]、弧ADとDBはともに半円より小さいから、弧ADとDBは等しい。
 ゆえに、与えられた弧はDで二等分される。これが求められていたことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888