命題III-27
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題III-27 等しい円の等しい弧の上に立つ中心角と円周角は等しい。
作成:2006-09-11
更新:2011-03-10

命題III-27

Ἐν τοῖς ἴσοις κύκλοις αἱ ἐπὶ ἴσων περιφερειῶν βεβηκυῖαι γωνίαι ἴσαι ἀλλήλαις εἰσίν, ἐάν τε πρὸς τοῖς κέντροις ἐάν τε πρὸς ταῖς περιφερείαις ὦσι βεβηκυῖαι.
 等しい円の等しい弧の上に立つ中心角と円周角は等しい。
 等しい円ABCとDEFにおいて、角BGCとEHFを中心GとHにおける中心角、角BACとEDFを等しい弧BCとEF上に立つ円周角とするとき、BGCとEHF、BACとEDFは等しいと主張する。
 BGCがEHFに等しくない、例えばより大きいと仮定する。BGCは大きいから、点GからBG上角EHFに等しい角BGKをとることができる[命題I-23]。等しい中心角は等しい弧の上に立つから[命題III-26]、弧BKは弧EFに等しくなる。ここで、EFはBCに等しく、BKもまたBCに等しくなるが、小さいものが大きいものに等しいことになり矛盾である。したがって、BGCがEHFに等しくないということはあり得ず、等しくなる。さらに角AはBGCの半分で、角DはEHFの半分であるから[命題III-20]、角Aは角Dに等しい。
 ゆえに、等しい円の等しい弧の上に立つ中心角と円周角は等しい。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888