命題III-18
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題III-18 直線が円に接しているとき、円の中心と接点を結ぶ直線は接線と垂直に交わる。
作成:2006-09-08
更新:2011-03-10

命題III-18

Ἐὰν κύκλου ἐφάπτηταί τις εὐθεῖα, ἀπὸ δὲ τοῦ κέντρου ἐπὶ τὴν ἁφὴν ἐπιζευχθῇ τις εὐθεῖα, ἡ ἐπιζευχθεῖσα κάθετος ἔσται ἐπὶ τὴν ἐφαπτομένην.
 直線が円に接しているとき、円の中心と接点を結ぶ直線は接線と垂直に交わる。
 直線DEが円ABCに点Cで接しているとする。Fを円ABCの中心とする[命題III-1]。FCを結んだとき、FCはDEに垂直であると主張する。
 もしそうでないならば、FからDEに垂直にFGを引くことができる[命題I-12]。
 角FGCは直角であるから、角FCGは鋭角である[命題I-17]。より大きい角に対する辺がより大きいから[命題I-19]、FCはFGより大きい。FCはFBに等しいから、FBはFGより大きいことになるが、これは矛盾である。したがって、FGはDEに垂直になることはない。同じようにしてFC以外の直線がDEに垂直になることはない。
 ゆえに、直線が円に接しているとき、円の中心と接点を結ぶ直線は接線と垂直に交わる。これが証明すべきことであった。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888