命題III-12
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題III-12 二つの円が外接しているとき、それらの中心を結ぶ直線上に接点がある。
作成:2006-09-06
更新:2011-03-10

命題III-12

Ἐὰν δύο κύκλοι ἐφάπτωνται ἀλλήλων ἐκτός, ἡ ἐπὶ τὰ κέντρα αὐτῶν ἐπιζευγνυμένη διὰ τῆς ἐπαφῆς ἐλεύσεται.
 二つの円が外接しているとき、それらの中心を結ぶ直線上に接点がある。
 二つの円ABCとADEが点Aで外接しているとき、円ABCの中心FとADEの中心G[命題III-1]を結ぶと、その直線上にAがあると主張する。
 そうでないと仮定し、図のFCDGのようになるとする。AFとAGを結ぶ。Fは円ABCの中心であるから、FAはFCに等しい。Gは円ADEの中心であるから、GAはGDに等しい。したがって、FAとAGの和はFCとGDの和に等しい。FG全体はFAとAGの和より大きいが、なおかつ小さい[命題I-20]。これは矛盾である。したがって、FとGを結ぶ直線はAを通る。
 ゆえに、二つの円が外接しているとき、それらの中心を結ぶ直線上に接点がある。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888