命題II-6
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題II-6 直線が二等分され、それが延長されるとき、延長部分を含めた全体の直線と延長部分の積である長方形と元の直線の半分上の正方形の和は、元の直線の半分に延長部分を加えた直線上の正方形に等しい。
作成:2006-08-03
更新:2011-03-10

命題II-6

Ἐὰν εὐθεῖα γραμμὴ τμηθῇ δίχα, προστεθῇ δέ τις αὐτῇ εὐθεῖα ἐπ᾽ εὐθείας, τὸ ὑπὸ τῆς ὅλης σὺν τῇ προσκειμένῃ καὶ τῆς προσκειμένης περιεχόμενον ὀρθογώνιον μετὰ τοῦ ἀπὸ τῆς ἡμισείας τετραγώνου ἴσον ἐστὶ τῷ ἀπὸ τῆς συγκειμένης ἔκ τε τῆς ἡμισείας καὶ τῆς προσκειμένης τετραγώνῳ.
 直線が二等分され、それが延長されるとき、延長部分を含めた全体の直線と延長部分の積である長方形と元の直線の半分上の正方形の和は、元の直線の半分に延長部分を加えた直線上の正方形に等しい。
(2a+b)⊗b + a⊗a = (a+b)⊗(a+b)
 直線ABがCで二等分され、BDに延長されるとするとき、ADとDBの積である長方形とCB上の正方形の和がCD上の正方形に等しいと主張する。
 正方形CEFDをCD上に描き[命題I-46]、DEを結ぶ。BGをBを通り、ECとDFに平行に引く[命題I-31]。KMをHを通り、ABとEFに平行に引く[命題I-31]。AKをAを通り、CLとDMに平行に引く[命題I-31]。
 ACはCBに等しいから、ALはCHに等しい[命題I-36]。ここで、CHはHFに等しいから[命題I-43]、ALはHFに等しい。CMを両方に加えると、AMはグノーモンNOPに等しいことがわかる。DMはDBに等しいから、AMはADとDBの積であり、グノーモンNOPはADとDBの積である長方形に等しい。CB上の正方形と等しいLGを両方に加えると、ADとDBの積である長方形とCB上の正方形の和はグノーモンNOPとLGの和に等しい。ここで、グノーモンNOPとLGの和は、全体のCD上の正方形CEFDに等しい。したがって、ADとDBの積である長方形とCB上の正方形の和はCD上の正方形に等しい。
 ゆえに、直線が二等分され、それが延長されるとき、延長部分を含めた全体の直線と延長部分の積である長方形と元の直線の半分上の正方形の和は、元の直線の半分に延長部分を加えた直線上の正方形に等しい。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888