命題II-3
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題II-3 直線が二分割されるとき、全体の直線と一つの部分の積である長方形は、二つの部分の積である長方形と最初の部分上の正方形の和に等しい。
作成:2006-08-01
更新:2011-03-10

命題II-3

Ἐὰν εὐθεῖα γραμμὴ τμηθῇ, ὡς ἔτυχεν, τὸ ὑπὸ τῆς ὅλης καὶ ἑνὸς τῶν τμημάτων περιεχόμενον ὀρθογώνιον ἴσον ἐστὶ τῷ τε ὑπὸ τῶν τμημάτων περιεχομένῳ ὀρθογωνίῳ καὶ τῷ ἀπὸ τοῦ προειρημένου τμήματος τετραγώνῳ.
 直線が二分割されるとき、全体の直線と一つの部分の積である長方形は、二つの部分の積である長方形と最初の部分上の正方形の和に等しい。
(a+b)⊗b = a⊗b + b⊗b
 直線ABが任意の点Cで分割されているとする。このとき、ABとBCの積である長方形がACとCBの積である長方形とBC上の正方形の和に等しいと主張する。
 正方形CDEBをCB上に描き[命題I-46]、EDをFまで延長し、AFがAを通り、CDとBEに平行になるようにする[命題I-31]。長方形AEは長方形ADとCEの和に等しく、AEはABとBCの積である。なぜならば、ABとBEの積であり、BEがBCと等しいからである。そして、ADはACとCBの積である。なぜならば、DCがCBに等しいからである。DBはCB上の正方形であるから、ABとBCの積である長方形がACとCBの積である長方形とBC上の正方形の和に等しい。
 ゆえに、直線が二分割されるとき、全体の直線と一つの部分の積である長方形は、二つの部分の積である長方形と最初の部分上の正方形の和に等しい。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888