命題I-47
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-47 直角三角形において、直角に対する辺上の正方形は、直角を挟む辺上の正方形の和に等しい。
作成:2006-07-28
更新:2011-03-10

命題I-47

Ἐν τοῖς ὀρθογωνίοις τριγώνοις τὸ ἀπὸ τῆς τὴν ὀρθὴν γωνίαν ὑποτεινούσης πλευρᾶς τετράγωνον ἴσον ἐστὶ τοῖς ἀπὸ τῶν τὴν ὀρθὴν γωνίαν περιεχουσῶν πλευρῶν τετραγώνοις.
 直角三角形において、直角に対する辺上の正方形は、直角を挟む辺上の正方形の和に等しい。
a⊗a = b⊗b + c⊗c
 ABCをBACが直角であるような直角三角形とする。このとき、BC上の正方形はBA上の正方形とAC上の正方形の和であると主張する。
 BDECをBC上の正方形とし、GBとHCをそれぞれABとAC上の正方形とする[命題I-46]。ALをAを通り、BDとCEに平行な直線とする[命題I-31]。BACとBAGは共に直角であり、二直線ACとAGは、直線BA上のAを通り、同じ側になく和が二直角となる隣接角を作るので、CAとAGは同一直線上にある[命題I-14]。同じ理由でBAとAHは同一直線上にある。角DBCとFBAは共に直角であるが、この両方にABCを加えたDBAとFBCは等しい。DBとBCは等しく、FBとBAは等しいから、二辺DB、BAと二辺CB、BFがそれぞれ等しく、それらの挟む角DBAとFBCが等しいから、底辺ADはFCと等しく、三角形ABDとFBCは等しい[命題I-4]。平行四辺形BLの面積は三角形ABDの面積の二倍である。なぜならば、共通の底辺BDをもち、同じ平行線BDとALに挟まれているからである[命題I-41]。そして平行四辺形GBの面積は三角形FBCの面積の二倍である。なぜならば、共通の底辺FBをもち、同じ平行線FBとGCに挟まれているからである[命題I-41]。等しいものの二倍どうしはまた等しいから、平行四辺形BLの面積は正方形GBの面積に等しい。同様にして、AEとBKを結ぶと、平行四辺形CLの面積と正方形GBの面積が等しいことが示される。したがって、正方形BDECの面積は正方形GBとHCの和に等しい。正方形BDECはBC上にあり、正方形GBとHCはそれぞれBAとAC上にあるから、辺BC上の正方形は辺BAとAC上の正方形の和に等しい。
 ゆえに、直角三角形において、直角に対する辺上の正方形は、直角を挟む辺上の正方形の和に等しい。これが証明すべきことであった。
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Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888