命題I-37
著者:Ευκλείδης(J.L.Heiberg, Ed.)
命題I-37 底辺が共通で、同じ平行線に挟まれている三角形の面積は等しい。
作成:2006-07-23
更新:2011-03-10

命題I-37

Τὰ τρίγωνα τὰ ἐπὶ τῆς αὐτῆς βάσεως ὄντα καὶ ἐν ταῖς αὐταῖς παραλλήλοις ἴσα ἀλλήλοις ἐστίν.
 底辺が共通で、同じ平行線に挟まれている三角形の面積は等しい。
 ABCとDBCが底辺BCを共有し、平行線ADとBCに挟まれている三角形であるとする。このとき、三角形ABCとDBCの面積は等しいと主張する。
 ADをEとFの両方向に延長し、BEがCAと、CFがBDと平行になるようにする[命題I-31]。そうすると、EBCAとDBCFはともに平行四辺形となり、その面積は等しい。なぜならば、それらは底辺BCを共有し、同じ平行線BCとEFに挟まれているからである[命題I-35]。ここで、三角形ABCは対角線ABにより二等分されるため平行四辺形EBCAの半分であり、三角形DBCは対角線DCにより二等分されるため平行四辺形DBCFの半分である[命題I-34]。同じものの半分どうしはまた同じであるから、三角形ABCと三角形DBCの面積は等しい。
 ゆえに、底辺が共通で、同じ平行線に挟まれている三角形の面積は等しい。これが証明すべきことであった。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
Euclid(J.L.Heiberg), Euclidis Elementa, Leipzig. Teubner., 1883-1888