3.1 ベクトルによる方法
著者:梅谷 武
語句:位置ベクトル, 重心
位置ベクトルを使って幾何の問題を解くための準備をする。
作成:2010-07-12
更新:2011-03-08
 アフィン平面(E,V2)もしくはアフィン空間(U,V3)において、正規直交性をもつアフィン標構(O;e1,e2)もしくは(O;e1,e2,e3)が与えられているとき、平面Eもしくは空間Uの点Pについて、ベクトル
p := [OP]
を点P位置ベクトルいちべくとる, position vectorと呼ぶ。点Pに対してその位置ベクトルpを対応させることにより、平面並びに空間は、それぞれその付随するベクトル空間と同一視することができる。
 平面幾何も立体幾何もアフィン空間内で考えることにより、統一的に扱うことができる。以後、特に断らなければアフィン空間(U,V3)に正規直交性をもつアフィン標構(O;e1,e2,e3)が与えられているものとし、空間内の点を英大文字、その位置ベクトルを対応する太字の英小文字で表すものとして議論を進める。(e1, e2, e3)は、四元数を扱うときには(i, j, k)、オイラー角を扱うときには(X, Y, Z)のように記号を使い分けることがある。
 さらに、各単位を定めて固定することにより線長比・面積比・体積比をそれぞれ実数で表すことにする。

命題3.1.2.1 内分点

空間上に二点A,Bが与えられたとき、それらを結ぶ直線をm:nに内分する点Pは、位置ベクトルを使って次のように表現することができる。
(1)
p =
na + mb
m + n

命題3.1.2.2 二点を結ぶ直線

空間上に二点A,Bが与えられたとき、二点を結ぶ直線は次の点集合となる。
(2)
{ ta + (1 - t)b | t ∈ [0,1] }

命題3.1.2.3 三角形の重心

三角形ABCにおいて、各頂点と対辺の中点を結ぶ三直線は共点をもつ。これを重心じゅうしん, barycenterという。重心Gは位置ベクトルを使って次のように表現することができる。
(3)
g =
a + b + c
3
数  学
位置ベクトル いちべくとる, position vector
重心 じゅうしん, barycenter
 
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